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#9: 群雄割拠!アメリカのITサービス市場
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消費者/SOHO向けのITテクニカル・サービス市場規模は、現在約100億ドル(1兆円)といわれ、2010年には現在の倍の規模にあたる200億ドル(2兆円)にまで成長するといわれています。この成長の影には、家庭やスモール・オフィスにおけるIT環境の急速な発達が大きく関わっていると思われます。アメリカでは、この成長市場に大手リテーラーの参入が相次ぎ、熾烈な戦いが繰り広げられています。ITサービス市場は独立系ITサービス業者が多く存在する超分散型市場です。PCが普及する以前は消費者や SOHOのITサービスに対するニーズはほとんどありませんでした。しかし、米国内のPC浸透率は遂に70%を超え、家庭でのIT環境が発達していくにつれ、ITサービスに対する消費者のニーズは増加してきています。さらに、ワイヤレス・ネットワークやパソコン周辺機器の発達などでコンピューターなどのセットアップが複雑化していることから、ITサービスに対するニーズはますます高まってきているようです。こういった消費者ニーズの高まりに目をつけたリテーラーが、このサービスを提供し始めたというのは、当然の流れかもしれません。また、大手のリテーラーにとっては、価格競争の激化や商品のコモディティ化が進む中、商品販売だけで利益を上げたり、差別化を図ったりすることは難しくなってきています。そこで、大手各社はサービスへの拡張を模索し、そこに注力し始めています。この波に乗って、ITサービスは今後、急速に成長することが見込まれています。 独立系のITサービス業者がひしめく市場に大手リテーラーとして先陣を切って参入したのは、家電リテーラー大手のBest Buy(ベスト・バイ)です。ベスト・バイはミネアポリスにあったITの独立系テクニカル・サービス業者、Geek Squadを買収。2004年にはベスト・バイ全店舗でサービスを開始しました。その後CompUSA(コンプUSA)、Staples(ステープルズ)、Circuit City(サーキット・シティ)などの大手が、それぞれ独自のサービスを立ち上げ、次々とこの市場に参入しています。 多くのITサービス業者が連立する中、Geek Squadの認知度は群を抜いているように思われます。現在約1万2,000人のスタッフを有し、年間売上は5億ドル(500億円)、2桁代の成長率を誇っているといわれています。Geek Squadは、日本語に訳すと「オタク部隊」という感じですが、CIAなどの諜報機関をまねて、スタッフをAgent(エージェント)と呼び、そのスタッフは白の半袖シャツにロゴ入りの黒のネクタイ、黒のパンツに白のソックス、そしてベルトにはGeek Squadのバッチをつけて、“Geekmobiles(オタク移動者)”と呼ばれる白と黒のフォルクスワーゲン・ビートルに乗り、ITのトラブル・シューティングに出かけます。結局はITサービスもコモディティであるという認識から、このようにお客様のサービス・エクスペリエンスに特殊性をもたせることで、ブランドの認知度を高め、他社との差別化を図っているというわけです。 今後は独立系ITサービス業者と大手リテーラー間の競争激化、または、統合などが予測されますが、ブランドの認知度や、信頼性の高さといったところで、大手リテーラーの方が優勢といえるかもしれません。この市場の動きはますます面白くなっていきそうです。 関連ブログはこちらです。 『Staplesの出張ITサービス:Geek Squad』
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